樹木擬人化

twitterで描いてる「樹木擬人化シリーズ」のまとめ。

2022年

2018~2020年

2017年

マンサク(満作)

 

あだ名:さっちゃん

花言葉:ひらめき、霊感、呪文

生息地:主に九州。太平洋側の暖かい地域に生息。

樹齢:15年くらい

性別:女性

身長:155cm

 

「ハァ~イ!さっちゃんって呼んでね☆」

イケイケの魔法少女。

いちおう日本固有種。いろいろ亜種が居る。

名前を知らないという人がおおいが「満作しらない」「満作ってなに?」と言うとぶっころされる。

樹木として

ユキノシタ目、マンサク科、マンサク属。樹高:1~3m

 開花時期は2~4月で、黄色く細いリボンのような花が咲きます。秋~冬にかけて葉が枯れて落ちますが、葉よりも花が先に咲くため、枝に花がたくさん咲く不思議な光景が見られます。

 地域により色の違う亜種・変種がたくさんあるのが特徴です。中国・日本などの東アジアのみならず、北米にも分布しています。

 葉には止血作用があるとされ、薬草として用いられることもあります。

 わびさびを感じさせる花として、千利休が茶室に飾る花としてよく用いていたとか。

クヌギ(櫟)

 

花言葉:おだやかさ

生息地:主に九州~本州。あまり寒くないところが好き。

樹齢:30年くらい

性別:男性

身長:165cm

 

「はぁ……僕また頼られてる……♥」

なんでもできる器用な子。

誰かに頼られることを生きがいとしていて、頼られることに快感を感じる変態。めったに怒ることはない。

ねぐせがすごい。夏になるとクワガタがついている。

樹木として

ブナ目、ブナ科、コナラ属。樹高:15~20m

 成長が早く、植樹から10年ほどで利用できる木材になります。材質は硬く丈夫なため、建築材や、薪、椎茸の榾木(こまうちする原木)に使用される他、良質な木炭や腐葉土になる。樹皮は「つるばみ染め」の原料や、漢方などにされ、葉は養蚕に使われるため、ムダがなく活用できる木として重宝されてきました。

 夏になると、樹液にカブトムシやクワガタなどの昆虫が集まります。秋には丸くて大きなどんぐりをつけます。

 こんなにいい木ですが、4~5月の開花時期になると、大量の花粉を飛ばします。スギ花粉にならんで、花粉症の患者が多いため、この時期は泣かされる方も多いのではないでしょうか。



アコウ(赤榕)

 &寄生されてるアカギ

 

生息地:主に九州以南~東南アジアあたり。温暖な地域に生息。

じゅ

樹齢:20年くらい

性別:男性

身長:162cm

 

「本当は嬉しいんでしょ!アカギくぅん!」

「ころす……。」

寄生樹木であるアコウがアカギに寄生している。

自ら飼っている蜂をけしかけたり、つる(触手)でいじめたりして遊んでいる。アカギはアレロパシー(他の植物を操る能力)のおかげで締め殺されずにすんでいるらしい。

樹木として

バラ目、クワ科、イチジク属。

日本では天然記念物、絶滅危惧種の指定有。

樹高:10~20m 別名:ウスクガジュマル、締め殺しの木

 花らしい花は咲きません。主に5月ごろ、白いっぽい実のような花(花嚢)をつけはじめます。花の中に「アコウバチ」(榕小蜂)という蜂を寄生させ、成虫になったメスのアコウバチに、別の花へ花粉を運んでもらいます。アコウバチは実から出たら数日しか生きられないので、その間にほかの花に入り、その中で交尾をして卵を植え付けます。一度他の花の中に入ったアコウバチは、羽がとれてしまい、そこから出ることはできません。花嚢はしばらくすると熟して赤くなり、種はその実を食べた鳥たちに運ばれていきます。

 基本的に土の上で自立して育つことができますが、岩場に生えたり、他の樹木に寄生することもあります。その場合、日のあたる場所(樹冠)を確保するために、寄生した親木に沿って根や枝を伸ばすため、結果的に親木を覆って、枯らしてしまいます。このため「締め殺しの木」と呼ばれています。

アカギ(赤木)

 &寄生してるアコウ

 

生息地:主に九州以南~東南アジアあたり。温暖な地域に生息。

樹齢:80年くらい

性別:男性

身長:186cm

でかい元ヤン。

よく悪者扱いされるが、根は優しくてマジメ。本人は悪くないことが多い。アコウのことは、最初はかわいいなーとか、ほっとけないなーとか思ってたが、うっかりしてたらやられた。

樹木として

キントラノオ目、コミカンソウ科、アカギ属。

日本では侵略的外来種の指定有。

樹高:15~25m 別名:カタン

 材質は赤く美しいため、建材や家具として人気が高いうえ、樹皮は沖縄の伝統的な織物「ミンサー織」の染料に使用されているので、重宝されている木かと思いきや「侵略的外来種」に指定されています。

 建材として他の地域(小笠原諸島や父島など)に植樹されたが、成長がとても早く、繁殖力が強いため、それゆえに元の生態系を壊す原因になっている。アカギくんはわるくないよぉ。

 樹齢も長く、沖縄の首里城のまわりには、いくつか樹齢200~300年という大アカギがある。昔は大アカギの森があったらしいが、多くは第二次世界大戦で焼けてしまった。今でも焼け枯れた大木が残っているものの、アコウが寄生することでかろうじて立っている状態のものがあり、歴史を伝えている。人によってはアコウがアカギを守っているように見えるし、アコウが都合よく弱っている大木を見つけた感じにも見える。ふしぎ。

 ちなみに木を伐る際に、赤黒い人間の血のような樹液がたくさん出てくる。こわい。



ムベ(郁子)

 

あだ名:ムベ先生

花言葉:愛嬌

生息地:西日本~中国・台湾

樹齢:30年くらい

性別:女性

身長:166cm

 

「不老不死になりたいと思ったことありますか?え?一生は限りあるから楽しい?うーん、まさに『ムベなるかな』ですね。」

美人インテリ女医。あやしい薬を持っているらしい。

基本的には温和で優しいお姉さん、というか、みんなのお母さん。怒ると少し怖い。よく似ている姉がいる。

樹木として

キンポウゲ目、アケビ科、ムベ属。

日本では天然記念物、絶滅危惧種の指定有。

別名:トキワアケビ

 5月~夏にかけて、白く小さな花を咲かせます。

 10月頃にできる実はアケビによく似ていますが、アケビのように割れたり開いたりしないのが特徴です。アケビより甘くおいしいとされていますが、ほとんど種ばかりで食べにくいつくりになっています。

 ムベの実は、古代から「不老不死の実」とされ、皇室に献上されてきました。名前の由来は「むべなるかな」という天智天皇の一言、ともされており、ムベの実の歴史の古さが垣間見えますね。

ナンテン(南天)

 

あだ名:テンちゃん

花言葉:私の愛は増すばかり、よい家庭、福を成す

生息地:中国~西日本

樹齢:10年くらい

性別:女性

身長:120cm

 

「ナンテンさんがお祝いしてあげます~♪」

白い花とかわいい実をつける、人気の高いロリっ子。

縁起物としても重宝される、お祝いごとがだいすきな子だよ。

よく葉っぱがお赤飯に乗ってるね。

樹木として

キンポウゲ目、メギ科、ナンテン属。

日本では侵略的外来種の指定有。

樹高:2~5m 別名:南天燭

 6~7月頃小さく白いかわいい花を咲かせ、11~2月の間に赤い実をつけます。見た目の可愛らしさや、あまり大きくなりすぎないことなどから、ガーデニング用の樹木として人気があります。

 名前のナンテンと「難転」をかけたり、実の赤色が厄除けの色のため、縁起の良い木とされています。葉には解毒・解熱などの作用があり、漢方や薬用の料理や飴などにも使用されています。かわいくて良い子。ひ、非の打ち所がない…!



シラカンバ(白樺)

 

あだ名:ビリョーザ

ロシア語:берёза(ビリョーザ)

花言葉:忍耐強さ、あなたをお待ちします

生息地:日本では福井県以北の高地、欧州、ロシアなど幅広い。

樹齢:25年くらい

性別:男性

身長:174cm

 

「ビリョーザだ、よろしくな。」

いたって真面目。変わり者ばかりの樹木のなかでもかなりまともな人。

ただし、身の危険を感じると凶暴化する。やっぱり変人じゃないか!

暑いところが苦手。あとせっかち。

樹木として

ブナ目、カバノキ科、カバノキ属。

樹高:20~30m

 広い地域に分布する樹木です。地域によって少しずつ品種は異なりますが、大きな違いはないようです。

 白樺が多い地域では、花粉症の大きな原因になっていて、しかも白樺の花粉にアレルギー反応を示す人の多くは、果物アレルギーになるらしい。なんてこったい。

 欧州各地では、生命・祝福・春のシンボルとされ、お祝いやお祭りで使用されます。そのイメージの通り生命力があり、寒冷地の他の樹木に比べると日差しに強いため、木のない土地でいち早く育ち、日差しに弱い他の樹木を守ってくれます。樹皮は抗菌効果があり、葉は湿布薬になり、樹液は貴重な水分源として利用されてきました。寒冷地に住む人たちにとっては、とても身近な樹木だったのですね。かっこいい。

サトウカエデ(砂糖楓)

 

あだ名:サトウさん、メープル

英語:Sugar maple(シュガー・メープル)

花言葉:調和、大切な思い出

生息地:カナダ~北米

樹齢:40年くらい

性別:男性

身長:181cm

 

「歩くの早いね~、お兄さん追いつけない。」

みんな大好きメープルシロップの人。

まっすぐ真面目でやさしいが、とてものんびりしている。

のんびりしすぎてよく白樺に怒られる。

樹木として

ムクロジ目、ムクロジ科、カエデ属。

樹高:30~40m

 カナダや北米の寒冷地帯に分布する樹木です。カエデ属の樹木は北半球にたくさん分布しています。モミジもカエデ属に分類され、日本国内でもたくさん見かけますが、サトウカエデはカナダや北米にしか生息していません。

 普通のカエデにくらべ、葉が大きいのが特徴です。日本のカエデやモミジは5cmくらいですが、15cmほど、とくに大きいもので人間の顔くらいの葉をつけます。

 材木としては、カエデ属の中でもとくに目が細かく硬いためハードメイプルに分類されます。衝撃に強く、野球のバットや、ボーリングレーンの床材などに使用されます。STR高そう。



バンクスマツ

 

あだ名:ジャック

英語:jack pine(ジャック・パイン)

生息地:日本では北海道の一部、

北米(ロッキー山脈以東)、カナダ

樹齢:17年くらい

性別:男性

身長:165cm

 

「うん……異常なし……残念。」

山をパトロールしてくれてる優しい子。

本音は山火事が起きないかわくわくしている。

火を見ると異様にテンションが上がるよ。

樹木として

マツ目、マツ科、マツ属。

樹高:9~30m(環境による影響が大きい)

 マツ科としては、コントルタマツと並び、最も北に生息するマツ科樹木です。日差しが強くて多少荒れた土地でも平気なので、よくシラカンバと同じところに生えています。

 和名の由来は、イギリスの植物学者「ジョゼフ・バンクス」から。学名も「Pinus banksiana」とバンクス氏の名前がついています。

 好火植物で、山火事やとても強い日差しなどの熱で球果(松ぼっくり)が開いて種が出てきます。自然発生する山火事が少なくなって、数が少し減ったようですが、一定数熱に頼らずに開く球果もあるうえ、もともとたくましいので、個体数自体は多いマツです。

 ほかのマツ科と混雑しやすく、いくつか雑種が確認されています。

 手に乗っている鳥は「カートランドアメリカムシクイ」。砂地に生える1~5m程の背の低いバンクスマツの若木でしか繁殖ができず、数が減っていましたが、人工的に山火事を起こすことによって少しずつ生息数が回復しています。

 

アメリカヤマナラシ

 

あだ名:1号・2号・3号

(右・大きいほうから)

英語:golden aspen(ゴールデン・アスペン)、quaking aspen(クウェイキング・アスペン)※アメリカにあるヤマナラシ全般のことをさす呼び方。通称という感じ。

生息地:アメリカ北西部

樹齢:8000万年以上

性別:男性

身長:142、168、180cm

 

2「3人1組仲良し兄弟だからね!」

3「一緒にしないで」

仲良し3人兄弟。もともとひとつの生き物のため、一部の記憶や強い感情を共有する。永い時をそれぞれ「個人」として生きているわけではなく、歳をとると生まれなおすだけの生き物。

3号は、兄弟と一緒にしてほしくない多感なお年頃。気難しいけど、とても優しい子。

2号は、不器用でお調子者だけどとても兄弟想い。一番明るく気さく。

1号は、何やらせても完璧という感じ。この中では1号が一番長生きなので、兄弟の共通の感情に対して最も影響力があるため、大人しく振舞っているが、根は2号に近い性格。バンクスマツがだいすき。

樹木として

キントラノオ目、ヤナギ科、ハコヤナギ属(ヤマナラシ属)。

樹高:20~25m

 ヤナギ科ハコヤナギ属、つまり「ポプラ」の仲間。よくバンクスマツと同じところに生えています。大きいものになると30mを越えるようです。初夏に実が成熟し、綿のような種を撒きます。

 ユタ州にある43ヘクタールにもなる広大なヤマナラシの森は「Pndo」と呼ばれていて、ここにある樹は一本一本、同じ根で繋がっています。つまり森ごと、総重量6000トン以上(世界一重い生き物)がひとつの生き物なのです。それぞれの樹はクローンで、130年程の周期で生まれ変わります。とりあえず、人間にはいまいちわからない規模の巨大なサイクルができています。やばい。



ハリエンジュ

 

別名:ニセアカシア

英語:Robinia pseudoacacia(ロビーニア・スードアカシア)

生息地:北アメリカ。

日本では街路樹として全国的に分布

樹齢:27年くらい

性別:女性

身長:171cm

 

「アンタ、アタシにケンカ売ってるのォ?キャハハハ!」

パンクでトゲトゲな女の子。

けんかっぱやくていじめっ子ぽいけど頼りになるアネゴ肌。

いつもテンションが高いよ。

「可愛い」って言われると恥ずかしくってしぼむよ。

樹木として

マメ目、マメ科、ハリエンジュ属。

樹高:15~25m

 5月~6月に、藤のように垂れ下がった白い蝶形花が咲き、とても良い香りがします。はちみつの蜜源にもなり「アカシアハチミツ」と呼ばれるものは、ほとんどハリエンジュ(ニセアカシア)のものなんだとか。

 花は柔らかく食べることもできますが、花以外の葉や幹などは毒があるので、食中毒の危険性があります。

 日本には明治初期に渡来し、公園樹や街路樹などに使用されました。しかし、繁殖力が強いうえ、成長がとても早く、幹はかなり硬く、枝には鋭いトゲもあり、伐採も難しいため、現在は要注意外来生物に指定されています。とてもたくましいため、どこにでも生えます。庭木としても栽培できますが、成長が早く管理が難しいため注意が必要です。

 10月頃に種をつけます。マメ科なので、種は鞘の中に3~10個程度に入っています。サヤエンドウみたいな感じです。

スギ

 

生息地:九州~北海道南部

樹齢:20年くらい

性別:男性

身長:170cm

 

「迷惑かけてるつもりはないんやけどなあ。」

見た目のわりに意外と古風な男の子。

常日頃から垢抜けたいと思っている田舎者。

 

樹木として

マツ目ヒノキ科スギ属

樹高:10~30m

 学名は「Cryptomeria japonica」で、ジャポニカとつくように日本の固有種で、古来種。

 環境による影響を受けやすいようで、地域によって特色があります。

 樹齢は長く、屋久島の縄文杉が(諸説ありますが)推定で2000~7200年と言われています。

 樹齢が長く立派な杉はよく御神木やパワースポットになっています。

 基本的に細くまっすぐ育つので加工しやすく、建材や木工に多く使用されますし、香りも良いのでウッドチップは枕に使われたり、燻製に使われたりしています。

 2月~4月に開花するため、2月~6月の間は全国的に絶賛花粉症シーズンになる。超迷惑。実はスギが開花するのは樹齢20~30年を超えてからで、飛沫する花粉が年々増えるのは、その昔、建材用などで人工的に植林されたスギが次々に成長しているからなのです。


コウヤマキ

 

漢字:高野槙

別名:ホンマキ、キンマツ

生息地:東北南部~九州に多い

樹齢:180年くらい

性別:男性

身長:176cm

 

「世界中にある自分のルーツを知りたいわけだよ!」

仲間を探して旅をしている。マツ目なので髪が硬くてツンツンしているので、いつもモミアゲが目に入りそうになったりする。 実はかなりおじいちゃん。

樹木として

マツ目、コウヤマキ科、コウヤマキ属。

樹高:10~30m

 かつては北アメリカやヨーロッパにも自生していましたが、現在は日本にしか自生していない常緑樹です。

 日本各地に自生するものの、危急種や準絶滅危惧種になっています。かつては日本にも大量に自生していましたが、古墳時代に主に棺の製作に使用する材木として伐採されたことで数が大幅に減ったそうです。

 樹齢は200年程度と言われていますが、600年以上生きている木もたくさんあるためとても長生きすることが多い樹木です。

 コウヤマキはぱっと見マツに似ています。しかし、マツと違い寒さに弱いく、葉もマツより少し幅が広い。性質はかなり違うものの、同じマツ目なので「遠い親戚」といえますね。

フェイジョア

 

英語:feijoa

生息地:中南米

樹齢:18年くらい

性別:女性

身長:158cm

 

「Olá!なんだ~?キミ!イケてるね!」

イケイケなお姉さん。

見ての通り独特なセンスをしている。

樹木として

フトモモ目、フトモモ科、アッカ属。

樹高:3~5m

 南米(ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル)原産。可愛い花が咲くので庭木としても人気があり、世界各地で栽培されています。現在はニュージーランドで栽培されたものが多く出回り、品種改良を重ねられているようです。

 夏頃に花が咲き、秋頃に実をつけますが、自家不結実性(同じ木の花同士で受粉しても実がならない)で、栽培に手間がかかるため、日本ではめったに実が市場に出回りません。しかし甘酸っぱくて美味しい実が生るため、好んで食べられることも。

 樹木自体は熱帯果樹だが-10℃まで耐寒性があるので、基本的にどこでも育つことができます。しかし、実は寒さに弱いので注意。実は花も食べられます。